はじめての方へ

いつか受け継ぐ実家を、
今のうちに知っておく。

実家の土地や建物のことは、相続が起きてから考え始める方が多いものです。けれど、いくつかのことは、その前に——今のうちにこそ、確かめておく価値があります。いずれお子さんに引き継ぐ側にとっても、それは同じです。

起きてから、ではなく、その前に。

私はもともと消防の仕事をしていました。そこで学んだのは、起きてしまってから対処するよりも、起きる前に備えるほうが、ずっと大切だということです。火を消すことより、火が出ない家にすること。

土地や建物も、同じだと感じています。相続が起きてから、あわてて実家をどうするか考え始めると、状態が分からないまま話が進んでしまう。自分の——ご家族の資産を正確に把握しないまま手放すと、本来受け取れたはずのものを、受け取れないことがあります。

だからこそ、まだ差し迫っていない、いまのうちに。実家の土地と建物が「どういう状態か」を、一度知っておくことをおすすめしています。

「聞ける人がいるうち」が、いちばん強い。

これは、この仕事をしていて実感することです。土地の境界(筆界)は、いつも目に見える形で残っているわけではありません。境界標が失われていたり、古い図面と現地が合っていなかったりする。そんなとき手がかりになるのが、その土地の来歴を知っている人——ご両親や、昔からのご近所の記憶や証言です。

「この石が昔からの目印だ」「ここまでがうちの土地だと聞いている」。こうした話は、相続が起きたあとでは、聞ける相手がいなくなっていることが少なくありません。境界の根拠は、それを知る方がお元気なうちのほうが、はるかに集めやすいのです。

境界を、資料と現地の痕跡から根拠立てて明らかにするのが確定測量です。範囲がはっきりしていれば、いざ売却や分割という話になったときにも、ご家族にも買い手にも正確に示せます。いまの測量には復元性があり、一度きちんと測って記録しておけば、その範囲は次の世代まで守られます。

名義と記録の「棚卸し」も、早いほど楽。

実家の建物が登記に残っていなかったり、実際とは違う形で記録されていたり。名義が祖父母の代のままになっていたり。こうしたことは、いざ相続が起きてから気づくと、手続きが一気に重くなります。

土地や建物の物理的な状況——所在・地番・面積、建物であれば構造や床面積など——を記録に合わせるのが、「表示に関する登記」です。建物を建てたときの表題登記、土地を分ける分筆、なくなった建物の滅失など、いくつかの種類があります。早いうちに現状を把握しておけば、選べる道が多いうちに、落ち着いて手を打てます。

まず、実家の現状を一度知ることから。

いきなり測量や登記を頼む必要はありません。まずは、いまの状態を整理するところから始められます。何が分かっていて、何が分かっていないのか。それを知っておくだけで、いざというときの見通しは大きく変わります。ご両親と一緒に話すきっかけにしていただいてもかまいません。

現地確認込みの「資産ドック」(33,000円〜/北九州を中心とした現地確認エリア)では、登記の記録・図面・現地の状況を突き合わせ、実家の土地と建物の現状を、PDFレポートにまとめてお伝えします。まず手元の書類だけを見てほしい段階なら、全国対応のリモート助言(15,000円〜)もご利用いただけます。

※ 現地の測量や境界の確認が必要なものは、実際に現地を確認します。書類のやり取りだけで完結するものではありませんので、その点もあわせてご案内します。

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